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楽天モバイル月額2,980円は本当におトク?注意点や落とし穴は?「Rakuten UN-LIMIT」

「Rakuten UN-LIMIT」で一年間無料、データ通信・通話料無制限

楽天モバイルが月額2,980円で使い放題、しかも最初の1年間は無料で使えるという新しい料金プラン「Rakuten UN-LIMIT」を発表し、話題を集めています。

無制限にデータ通信できる「楽天回線エリア」はまだ限定的 この「Rakuten UN-LIMIT」、今ある楽天モバイルのサービスと何が違うのか、本当に使い放題なのか、なぜ1年無料で使えるのか、注意点はどこか。どこよりもわかりやすく解説します。

格安スマホから第4の携帯電話会社に

楽天モバイルでは現在、2つの事業を展開しています。1つは「格安スマホ」と呼ばれるMVNO(Mobile Virtual Network Operator)事業。ドコモやauのアンテナや基地局設備を借りて、安価な携帯電話サービスを提供しています。

もうひとつは、一昨年(2018年)に総務大臣から認可を受けて参入することになった、MNO(Mobile Network Operator)事業。ドコモやKDDI(au)、ソフトバンク(Y!モバイル含む)と同じように電波の割り当てを受けて、自らアンテナや基地局を設置して携帯電話サービスを提供します。つまり楽天モバイルは、ドコモ、au、ソフトバンクに次ぐ、第4の携帯電話会社になるのです。

携帯電話会社になるにあたって、他社の設備を借りて提供している「格安スマホ」のサービスは終了予定。新規受付は4月7日までで、今利用中のユーザーも一定の移行期間を経た後、楽天モバイルの新しい携帯電話サービスに移行するか、他社に乗り換えるかを選ぶことになります。

新しい携帯電話サービスは2019年10月にまず5,000人の無料サポーターによるテスト利用からスタートし、2020年1月には2万人のサポーターが追加募集されました。そしていよいよこの4月8日から、本格的なサービスがスタートします。その料金が冒頭の月額2,980円というわけです。

なぜ格安スマホ並の料金プランにできる?

設備投資のいらない格安スマホならわかりますが、楽天モバイルはアンテナや基地局を自ら設置する携帯電話会社になるのに、どうして月額2,980円という格安スマホ並の料金を実現できるのでしょうか?

同社ではそれを「設備を“完全仮想化”して大幅なコストダウンを実現したから」と説明しています。従来、基地局などの設備を構築するには専用のハードウェアが必要でしたが、楽天モバイルではこのハードウェアの機能を仮想化=ソフトウェア化することで、低コストな汎用機器を使って設備を構築しています。

これは携帯電話業界の常識を覆す革新的な取り組みで、それだけに楽天モバイルのもとには、その技術、ノウハウを使わせてほしいというオファーが世界中の携帯電話会社から寄せられているとのこと。こうした技術提供で得られる報酬なども、安価な料金プランの後押しになっているようです。

ドコモ、au、ソフトバンクには複数の料金プランがありますが、楽天モバイルの料金プランは、月額2,980円の「Rakuten UN-LIMIT」1つだけとシンプル。しかもデータは使い放題です。さらに1人1回線1度のみ、最大300万人まで、最初の1年間を無料で利用できます。使い放題でしかも1年も無料で使えるとなれば、今すぐ申し込みたくなりますが、その前にいくつかの注意点があります。

注意点1:無制限の「楽天回線エリア」はまだ限定的

まず1つ目の注意点は利用できるエリア。楽天モバイルのサイトにエリアマップが公開されているのでそれを見ればわかりますが、楽天モバイルが自らがアンテナや基地局を設置している「楽天回線エリア」は、まだそれほど広くはありません。東名阪のほか、神奈川、千葉、埼玉、神戸、京都とかなり限定的で、それ以外の場所は「パートナーエリア」となっています。

「パートナーエリア」とは、楽天モバイルと提携しているKDDI(au)のサービス提供エリアのこと。楽天モバイルは自前のネットワークを全国に展開するまで、auのネットワークをローミング利用することで、足りないエリアを賄っているのです。

筆者は、無料サポーターとしてひと足早く楽天モバイルのネットワークを試していますが、「楽天回線エリア」内でもビルの奥まったところや地下などでは、auのネットワークにつながっています。現在、楽天モバイルに割り当てられている周波数帯は1.7GHz帯のみ。他の携帯電話会社のように、携帯電話の電波がもっとも届きやすいといわれる700~900MHz帯の「プラチナバンド」を持っていないことも、その理由のひとつです。

電波には高周波になるほど一度に多くのデータを伝送できますが、その代わりに障害物に弱くなるという特性があるからです。ソフトバンクも携帯電話事業に参入した当初は「プラチナバンド」を持っていなかったため、よく「つながらない」といわれていましたが、楽天モバイルにも同じことがいえるわけです。

注意点2:提携するauのネットワークは上限2GBまで

このように今のところ楽天モバイルのサービスは、KDDIの「パートナーエリア」なしには成り立たないのですが、2つ目の注意点は、auのネットワークは使い放題ではないということ。

月額2,980円の「Rakuten UN-LIMIT」で使い放題になるのは「楽天回線エリア」だけで、「パートナーエリア」であるauのネットワークにつなぐ場合は、2GBまでと上限が決まっています。2GBを使い切ると128kbpsまで通信速度がダウン。1GB/500円でギガを追加することもできます。これは1年間の無料期間中も同じで、「パートナーエリア」で2GBを使いきったあとにさらに高速でつなぎたければ、1GB/500円の支払いが発生します。

今つながっているのが「楽天回線エリア」か「パートナーエリア」かは、4月8日以降、楽天モバイルの専用アプリを起動すれば確認できるとのことですが、「楽天回線エリア」だけ利用するといったような設定はできません。アプリでいちいち接続先を確認しながら使うのは面倒ですし、無制限だと思っていたらいつの間にか「パートナーエリア」の2GBを使い切って、低速接続になっていたという人が続出しそう。つまり「Rakuten UN-LIMIT」は、「パートナーエリア」が利用可能エリアの大多数を占める現時点では、使い放題とはいえないということです。

実は楽天モバイルのサービス発表の少しあとに、ソフトバンクが5Gについての発表を行い、現状の4Gの料金にプラス1,000円、ただし2年間は無料キャンペーンが適用されるという5Gの料金プランを公開しました。これは言い換えれば、5Gの利用可能エリアがまだそれほど広くないということ。使えるエリアが狭いから当面無料なのです。楽天モバイルの1年無料にもまったく同じことがいえるでしょう。

注意点3:専用アプリ以外での通話、SMSは従量課金制

3つ目の注意点は通話について。専用アプリの「Rakuten Link」を使用する場合は、音声通話、SMSとも無料になりますが、「Rakuten Link」を使用せずにスマートフォン標準の「電話」からかけた場合は、通話30秒20円、SMS全角70文字 / 3円(いずれも国内の場合)の従量課金となるので、この点も注意が必要です。

なお海外ローミングサービスが利用できるのは66カ国で、この場合のデータ通信は2GBまで無料。また「Rakuten Link」を使って日本から海外にかける際と、海外同士の通話が月額980円でかけ放題になるオプションサービスも用意されます。

このほか、先着の300万人は申込時に必要な事務手数料3,300円分に該当する「楽天ポイント」3,300ポイントがプレゼントされるほか、オンラインで新規契約したユーザーは、プラス3,000ポイントがもらえるキャンペーンも実施。

いずれも「Rakuten Link」の初回アクティベーション(SMS認証の完了)が条件ですが、ほかに楽天モバイル会員になると楽天市場で獲得できるポイントが「+1倍」になる特典や、対応スマホの同時購入で最大14,500ポイントがもらえるキャンペーン(期間限定)も用意されます。同様のポイント付与キャンペーンは今後も様々な場面で展開されるでしょうから、楽天スーパーポイントの利用機会が多い人にはメリットになるでしょう。

注意点4:楽天モバイル販売のスマホ以外は動作保証外

楽天モバイルへの申し込みはすでに可能で、4月7日まではオンライン&店頭で新規契約のみ先行受付中。他社からのMNPや、楽天モバイルの「格安スマホ」サービスを利用しているユーザーからの移行も、当初予定より早い3月12日から受付を開始しました。無料サポータープログラムを利用中のユーザーは、4月8日以降「my 楽天モバイル」または「メンバーズステーション」で、移行手続きができるようになります。

申し込みの際にはSIMのみか、端末とのセットかを選択できますが、SIMのみの場合、楽天モバイルが販売している端末、または過去に「格安スマホ」サービスで販売された製品のうち、対応製品として公表されている製品以外は動作保証外となり、これが4つ目の注意点。なお対応製品の中には、楽天モバイルでしか買えないオリジナルのスマートフォン「Rakuten Mini」も含まれています。無料サポータープログラムでも提供されていた、ナイトブラック、クールホワイトに加えて、4月以降には新色のクリムゾンレッドも追加される予定です。

楽天モバイルは自社ネットワークによるエリアの早期拡大を目指していますが、紹介してきたように、現時点ではサービスは限定的なものに留まっています。auネットワークがローミング利用できるとはいえ、専用アプリを使わないと通話が従量課金となる点やその安定性も含めて、メインの回線として乗り換えるのはまだおすすめできません。一方で、auネットワークや海外ローミングは2GBの上限があるとはいえ、1年間無料かつ自社エリア内は容量無制限で使えると思えば、サブ回線としては非常に魅力的なサービスといえるでしょう。

Via
https://news.mynavi.jp
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