美容・健康

「うつっぽさ」を1年以上放置した結果がヤバイ

コロナ禍や自粛生活などの「環境の変化」により、多くの人が将来への不安を抱え、「大きなストレス」を感じています。
ストレスを溜め込みすぎると、体調を崩したり、うつなどのメンタル疾患に陥ってしまいます。

総フォロワー数50万人を超える精神科医、樺沢紫苑氏による最新作『ストレスフリー超大全』では、ストレスフリーに生きる方法を、「科学的なファクト」と「今すぐできるToDo」で紹介した。
「アドバイスを聞いてラクになった!」「今すべきことがわかった!」と、YouTubeでも大反響を集める樺沢氏。そのストレスフリーの本質に迫るーー。

30人に1人がメンタル疾患

「最近、気分が落ち込む」「うつな感じがする」「病院に行ったほうがいいのか」と、メンタル面で悩んでいる人に向けて、対処法をまとめておきましょう。

5000人を対象にしたメンタル疾患の有病率に関する大規模研究によると、うつ病の12ヵ月有病率は2.7%、躁うつ病も合わせた「いずれかの気分障害」では3.2%です。つまり、30人に1人が、ここ1年で、うつ病などの気分障害にかかっています。

一生涯でいうと、気分障害にかかる確率は7%、何らかのメンタル疾患にかかる確率は15.2%で、6人に1人はメンタル疾患にかかる計算になります。メンタル疾患なんて「他人事だ」と思っている人が多いでしょうが、そんなことはないのです。

うつ病などの気分障害に限っても、30人に1人が気分障害ですから、30人の職場、部署があれば、そこで1人はうつ病として病院にかかっていておかしくないのです。

「病院に行くべきかどうか」のポイント

「気分が憂うつでやる気が出ない。会社に行きたくないけれど、無理してなんとか出社して、ギリギリ仕事はこなせている。ネットで調べたら『うつ』の症状に当てはまっている気もするけれども、そこまでひどくないような気もする。病院に行ったほうがいいのか、それとも様子を見たほうがいいのか……」

そんな曖昧な状態の人は、案外多いのではないでしょうか。調子が悪いにしても、どのタイミングで病院を受診するのかは、非常に難しい問題です

「鉄は熱いうちに打て」ということわざがありますが、それはうつ病の治療にもそのまま当てはまります。発症してから早くに病院に行くと、非常に短期間で症状は改善します

何ヵ月も放置してしまうと、治療に何ヵ月もかかるようになります。半年~1年放置して、ようやく病院を受診すると、ものすごく治りにくい状態になっています。

症状固定」という概念があります。病気が発症しているのに治療しないで放置すると、それが「当たり前」の状態となって、症状が固定してしまうのです。

そのメドは、「1年」です。具合が悪いのに、1年以上放置すると症状が固定してしまい、薬の効果も出づらくなってきます。まったく治らないわけではありませんが、非常に治りにくい状態に陥ってしまうのです。

photo: Adobe Stock

私の経験では、発症から受診までの期間と同じくらいの期間で寛解する患者さんが多いです。1ヵ月前から調子が悪いという患者さんは、1~2回受診しただけで改善する人もいます。3ヵ月前に発症した人は3ヵ月くらいかかり、半年放置した人は半年以上かかるイメージです。

「調子が悪い」「うつ病かも」と思ったら、早めに精神科を受診したほうがよいでしょう。つらい状態を我慢すればするほど、治りにくくなります。

悩んでいるくらいなら、迷わず「診察」

メンタル疾患の患者さんを何千人も診察してきた経験では、「どうしてこんなに重症になるまで病院に来ないんだろう」という患者さんが半分以上です。ほとんどの患者さんが、我慢しすぎ、様子を見すぎて、病気をこじらせています。

普通のメンタルクリニックであれば、事前に診察の予約をしておけば、待ち時間、診察、会計まで2時間もあれば終わります

また、内科と違って検査もそれほどではないので、診察費が何万円もかかることはありません。血液検査などをしなければ、5000円以下です。

最近は、夜間診療、休日診療をしているクリニックも増えています。2時間と数千円の診察費で、「うつ病かどうか」がハッキリするわけですから、それを何ヵ月も我慢する意味はありません。

うつ病をふるいにかける

「うつ病の症状」は、「抑うつ気分」「興味・喜びの喪失」「食欲減退、体重減少」「睡眠障害」「焦燥感」「無価値観」「集中力の減退」「自殺念慮」などです。

しかし、実際、具合が悪いうつ病の患者さんが、自分自身を客観的に観察して、うつを正しく自己診断することは困難です。

とはいえ、うつかどうか心配でしょうから、誰もが簡単にできる「自己診断」を紹介します。以下の2つの質問に、当てはまりますか?

□ この1ヵ月間、気分が沈んだり、憂うつな気持ちになったりすることがよくありましたか?
□ この1ヵ月間、どうも物事に対して興味が湧かない、あるいは、心から楽しめない感じがよくありましたか?

「この1ヵ月間」と「よくある」かどうかが重要です。「よくある」というのは、「ほぼ毎日のようにある」という意味です。

2つの質問のうち、1つ当てはまるとうつ病の可能性があり、両方が当てはまると、うつ病の可能性が約88%となりますので、精神科を受診して、専門的な診断を受けたほうがよいでしょう。

上の質問の1問目は「抑うつ気分」、2問目は「興味・喜びの喪失」という、うつ病で最も特徴的な症状をチェックしています。

この「二質問法」は、たった2つの質問ですが、非常に高い精度でうつ病をスクリーニングできる方法として、一般内科医の間でも活用されている検査です

ただし、どちらか1つに当てはまっていても、うつ病でない場合もありえます。確定診断は実際に精神科医の診察を受けないとわかりません。あくまでも「ふるいわけ」の質問なので、仮に当てはまっていても、いちいち落ち込まないようにしましょう。

自分の状態をチェックしよう

さらに、うつ病などのメンタル疾患が疑われて病院に行くべきか迷う場合は、次の4つの項目でチェックしてみてください。

(1)1週間前と比べて症状が悪化している

1ヵ月前と比べて、症状が徐々に悪化しているとするならば、それはよくない兆候です。今後も、悪化していく可能性が非常に高いからです。1ヵ月前と比べて、ほとんど変わっていない、もしくは多少は改善しているということであれば、もう少し様子を見てもいいでしょう。

(2)睡眠が悪化している

睡眠と寝起きの状態は、その人の精神状態を見事に表します。睡眠障害が1ヵ月以上続いており、改善の目処が見えない場合はよくない徴候です。

(3)一生の中で「今」が一番調子が悪い

うつ病では、今までの人生で経験したことがないほどの「つらさ」「調子の悪さ」を実感します。患者さんは「こんな調子の悪さは、体験したことがない」と言います。今までの人生で経験したことのないほど「最悪」だとしたら、それはメンタル疾患の可能性が高いです。

(4)仕事に行けない。会社を休む

社会人の場合、会社に行けているか。学生の場合、学校に行けているかは、とても重要な基準となります。会社や学校に行けないほど調子が悪く、しばしば休んでしまうという状態は、病院を受診すべき水準です。「会社に行きたくない! もう無理」と思ったら、病院を受診すべきです。

以上、4つの項目のうち、2項目以上に当てはまる人は、病院受診をすすめます。あるいは、(3)か(4)だけに当てはまる人も、受診したほうがいいでしょう。

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