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コロナで破局?ベビーブーム? 「自宅待機」で変わるパートナー関係

<新型コロナウィルスは今、プライベート空間で新たな猛威をふるいつつある。コミュニケーションの盲点を埋めるために、できる工夫とは?>

日本では、新型コロナウイルス感染大流行で「コロナ夫婦喧嘩」になる家庭も出ているという。ヨーロッパでも似たようなことが起きている。夫婦とも在宅ワークになったり、多くの商店も娯楽もダメ、友人と会うことも控えているし、子供がいれば休校で子供のことも考えないといけないため、ストレスがかかりやすい。

新型コロナウィルスの大流行で、ドイツではいま、推定でほぼ50%の人が在宅ワークしている。ドイツのタブロイド誌Bunteは、大流行が恋愛関係に与える影響を、パートナーがいる人(同居、別々に住む場合とも)1200人にアンケートした結果(セックス用品販売業We-Vibeが実施) を報じている。回答者の6人に1人が、普段よりも相手に対して腹を立てることが増えたと感じているという。

いま、ドイツのメディアでは、そんな「恋愛へのマイナス効果をはねのける方法」が、盛んに取り上げられている。

家での境界線を、はっきりさせよう

同居している夫婦や恋人同士にとって、憩いの場の家が急に職場になったら、やはり戸惑う。仕事をしているのに、家族や恋人が「ちょっと手伝って!」「これ聞きたいのだけれど」「お茶飲まない?」などと言ってきたら、おそらく、イラっとするのではないか。それが重なれば、喧嘩にまで発展しかねない。

Nicola Erdmann(ライフスタイル雑誌『ICON』のウェブ版編集者で、恋愛相談のプロ)は、日刊紙Die Weltのポッドキャスト配信で、次のようにアドバイスする。

「遠隔会議があるから静かにして、集中しないといけないから話しかけないでと、はっきり言いましょう。相手はそれを尊重しましょう。一緒に小休憩やランチをきちんとすると決めて、それ以外は相手の領域に入らないようにするのはよいことです。別々の部屋で仕事をして、休憩の場所では仕事をせず、物理的に境界線を引ければ理想です」

IT機器が十分でなく家族で共有する場合は、誰がいつ利用すると文字化して貼っておくとトラブルを避けやすい、とすすめる専門家もいる。

同じように、パートナーセラピストのVera Mattも、相手に境界線を示すことをすすめる。「私たちはみな、普段、相手に妥協して適切にコミュニケーションをとっていません。パーソナルスペースがものすごく限られている現状では、厳しく感じられる言い方も必要です」。

みんな負担…別れるカップルが増えるかも

オーストリアの日刊紙Der Standardでも、関係悪化の予防について、カップルアドバイザーのSandra Teml-Jetterが説明している。Teml-Jetterは、今回の大流行中、または鎮静後、非常に多くのカップルが別れる可能性はもちろんあると指摘。この別離は今回に限ったことではなく、クリスマスやほかの休暇でも起こり得る。一緒に過ごす時間が増えて、互いの欠陥が見えるようになるからだ。ただ今回の非常事態では、在宅ワークになって狭い空間(家)にいるため、衝突が起きる可能性が高まるとしている。

「多くの人が、非常事態での”新しい接近”を負担に感じています。1番大事なことは、普段よりゆっくり考え、ゆっくり話すことです。感情的になると、口走ったり、和を壊したりしてしまいます。そして、相手はなんでもかんでも個人的に責めているのではないと考えるべきです」

Teml-Jetterがすすめる具体的な予防のしかたは以下だ。

1.音楽を大音量にし、一緒に激しく踊る――嫌な気持ちを振り払うことができる。
2.抱き合って、相手の鼓動や温かみを感じる――心身を落ち着かせることができる。
3.毎晩、ロウソクを灯して15分話す。1日の出来事や、いま考えていることを尋ね合う。

方法は、まだまだ沢山ある。月間ユニークユーザー数500~600万人の、ドイツで女性に人気のサイトgofeminin.de では、こんな方法を挙げている。

1.チームでいられることに感謝する――恋人がいない人や高齢者など1人でいる人もいる。パートナーがいて、助け合い励まし合えることは、とても幸せなのだ。
2.コロナ以外の話題についても話す――感染状況について知ることは大切だが、ほかのことも話さないと、気が変になってしまう。ユーモアを忘れずに!
3.家でも体を動かす――体を動かすと、ストレス解消になる。
4.ほかの人に連絡する――会うことができなくても、友人や知人などに電話しよう。パートナーに精神的によりかかることも少し軽減される。
5.セックスしよう(体のふれあい)――感染の危険性がそこらじゅうにあるとはいえ、ロボットのように生活することは馬鹿げている。

セックスの回数増、ベビーブームが来る?

セックスといえば、非常事態で、ドイツでは(またスイスでも)コンドームの売り上げが急に増えたと報道されている。冒頭のアンケート調査では、同居しているカップルの5組に1組が、セックスの回数が増えたと答えている。カップルアドバイザーのMartin Jurockは、「セックスは健康的であることが知られています。ですから、この非常事態で、より多くのセックスが行われる可能性は高く、これはポジティブな影響となるでしょう」と話す。

全体的にセックスが増えれば、出産数が増えてもおかしくない。そのため、来年の初めごろ、ベビーブームがやってくると言う説も流れている。しかし、Jurockはウイルスの状況がどうなっているかわからないなか、「生まれてきた子供へのウイルスの危険性を考えて、カップルは、近い将来に子供をもつことは躊躇するのではないでしょうか」と主張する。

ドイツやほかのヨーロッパ諸国で、こういった予防策をみなが取ればよいが、どうだろうか。日本の夫婦や恋人同士は、どうだろうか。各自に最適な秘訣やルールを見つけて、危機を乗り切りたい。

Via
https://www.newsweekjapan.jp/
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