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ソーラーパネルの発電効率を阻害する要因が特定される

<ソーラーパネルの発電効率は20%程度にとどまっているが、これまで太陽電池の効率性の要因について様々な研究が行われてきた…….>

再生可能エネルギーの発電手段として、太陽光発電への需要がますます高まっている。米国の市場調査会社ジオンマーケットリサーチによると、世界全体のソーラーパネルの市場規模は2016年時点の308億ドル(約3兆3880億円)から年平均成長率10.9%のペースで成長し、2022年までに573億ドル(約6兆3030億円)に達するとみられている。

ソーラーパネルの発電効率の損失は、原子力発電所15機分の発電量に相当

一般的なソーラーパネルの発電効率は20%程度にとどまっているのが現状だ。これまで40年以上にわたり、太陽電池の効率性の抑制や劣化につながる要因について様々な研究が行われ、270本以上の研究論文が発表されている。

英マンチェスター大学らの研究チームが2019年に学術雑誌「ジャーナル・オブ・フィジックス」で発表した研究論文では、太陽電池の効率性を損なう新たな欠陥を発見し、「設置後の最初の数時間、光誘起劣化(LID)が生じ、ソーラーパネルの発電効率を2%低下させている」ことを明らかにした。世界全体でみると、これによる損失は、英国の15の原子力発電所の発電量を超えるエネルギーに相当するものだ。

研究チームは、半導体における深い準位を測定する「深準位過渡分光法(DLTS)」を用い、太陽電池の材料であるシリコンに潜む欠陥の存在を示した。これによると、太陽光発電のプロセスにおいて、シリコンでできた太陽電池内の電荷が太陽光の下で変換される際、電荷担体(電荷を運ぶ自由な粒子)の流れを妨げる「わな」がこの流れを閉じ込め、発電のための電力レベルを低下させているという。

2%程度の発電効率の減少は一見、些細だが……

ソーラーパネル業界では、従来、電荷担体の寿命をもとに、シリコンの品質を定めている。一連の研究成果では、品質の高いシリコンがより寿命の長い電荷担体を有することも示した。また、「わな」を除去する手段として用いられる暗所でのシリコンの加熱は、電荷担体の寿命を伸ばし、ソーラーパネルの劣化を回復する作用があることもわかった。

研究論文の責任著者であるマンチェスター大学のアンソニー・ピーカー名誉教授は「2%程度の発電効率の減少は一見、些細なようだが、世界のエネルギー需要が急速に拡大するなか、ソーラーパネルがエネルギーの供給手段のひとつとなっていることを鑑みると、明らかな損失といえるだろう」と指摘している。

Via
https://www.newsweekjapan.jp/
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