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「四月一日」この名字、読めますか? 嘘みたいだけど実在の名字!ヒントは「衣替えのシーズン」

「四月一日」…この名字、読めますか? 姓氏研究家・森岡浩が日本人の難読名字を紹介します。

実在する名字としては2つしかない、日付の名字の1つ。読み方はもちろん「しがつついたち」ではない。

名字が生まれたのは江戸時代以前のため、この日付は現在の日付ではなく旧暦の4月1日に因んでいる。旧暦の4月1日は、今では5月上旬ころ。この頃、北陸では冬用の服である暖かい綿入れから、綿を抜いた袷(あわせ)にした。そこから、四月一日と書いて「わたぬき」と読む。

「わたぬき」という名字は、群馬県高崎市の地名をルーツとするもので、漢字では「綿貫」と書くことが圧倒的に多く、次いで「渡貫」が多い。分布はいずれも関東から新潟県にかけて多い。そうした中、衣替えで綿を抜くのが4月1日であることに因んで、漢字を「四月一日」と変えた人達がいたのだろう。全く同じ意味で「四月朔日」と書く人もいる。

そして、「四月朔日」にはもう一つの読み方がある。それが、福井県にある「つぼみ」。「つぼみ」さんの先祖の家では、ちょうどこの頃春が訪れ、つぼみが膨らみ始めたに違いない。

◆森岡 浩 姓氏研究家。1961年高知県生まれ。早稲田大学政経学部卒。学生時代から独学で名字を研究、文献だけにとらわれず、地名学、民俗学などを幅広く取り入れながら、実証的な研究を続ける。NHK「日本人のおなまえっ!」にコメンテーターとして出演中。著書は「47都道府県名字百科」「全国名字大事典」「日本名門名家大事典」など多数。

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